高齢出産夫婦の家づくり

40手前で子供を産んだ人が家を建てます

ハウスメーカーを決める前

 家を建てる際、土地がなかなか見つからないとかいい土地だけど○○がダメで見送るとか金額が高すぎるとか狭すぎるとかいう話が色々あると思います。我が家の場合、夫が結婚する前に既に土地を買ってありまして、問答無用にそこに家を建てることになっていました。

 その土地とは、夫の実家の隣です……。

 これはですね、夫が将来、結婚した時に実家の隣に居を構えたいからとかそういう理由ではなく、ただ単に夫の実家の土地が狭く、義両親が車を止めるだけの土地しかなく、子供である夫が車を所有した時点で実家に車を止めるスペースがなかったので、隣の土地が空いたので車を止める場所のために買ったというわけです。まぁようするにパラサイトだったんですね。まぁ私もそうだったんですけど……。何せ田舎なので車がないと生きていけないのです。The車社会。

 ですから現在、車庫が建っています。屋根つきです。シャッターつきです。広いです。超絶立派です。だってコンクリート基礎やったんだぜ。しかも固定資産税払ってる夫がその車庫使ってないっていうね。ちなみに現在は、義両親が車止めてます。

 なんでそんな立派な車庫建てちゃったの、カーポートでよかったじゃんよ……と何度か言ったんですよ。だって解体しなきゃならないんですよ。10年くらいしか経ってないの。あんた将来結婚してその土地に家を建てるからカーポートでいいやとか考えなかったのかと。本人いわく「そんなこと考えてなかった、目先の「車を止めるところがほしい」ってことしか考えてなかった」

 ……まぁそりゃそうだよな……。ていうかむしろ「将来結婚してここに居を構えるために」土地を買ってたら逆にいやだったよな……。当然のことながら、夫がその土地を購入した時、ご近所さん数人から「結婚するの?!」って聞かれたそうだ。ほら田舎だからさ……。

 その土地ですがもともと高齢の方が住んでいらしたのですが、まぁ家主がいなくなって、家は建ったままだったので、その建物を壊し、基礎をやり、車庫を建てたと。その車庫を壊す作業が、来月始まります。

 もともと、結婚した当初からなんとなく二世帯になるのかなぁと私も夫も思っていました。私もそれを覚悟はしてました。でも夫は、周りから二世帯の失敗事例を聞いていたようです。結構壮絶なこじれ方をしているのが2件あった。それ以外にも、夫に二世帯をすすめる人はいなかったようです。さらに二世帯は、通常の戸建てより金がかかることを知り、夫の中で二世帯は避けよう、という気持ちがわいてきたようです。

 最終的に「今、自分が車庫を建てた土地に自分達だけで住もう」と決断してくれました。

 私はありがたかったのですが、夫の都合で夫だけ義実家に帰った時、つまり私がいない状況でその話をしたら、義母が大激怒。夫もブチ切れて、冷戦状態が数か月続きました。

 今現在の義両親の家は、義両親が結婚する前に建てた家でかなり古いので、義母は新しい家に住みたいという願望があったようで、夫が私と結婚してから期待していたみたいでした。それを覆されたから怒ったんだろうという夫の推測です。

 冷戦中、夫はもう投げやりになったのか、もうこの賃貸で一生住もうぜーとか、私の実家に住もうぜーとか言う始末。私は半分その言葉を信じず、もう半分は信じていました。ていうか願望もあったかな。もし私の実家に住むことになれば家は建て直さずに済み、子供にお金を残してあげられるなぁとか、私の実家は駅からそれなりに近く、それなりに施設が建ち揃っている立地なので、住みやすいんですよね。

 で、数か月後「もし、まだ母親が二世帯にこだわっているようなら、もう俺は実家には戻らん」という気持ちで夫が義実家に行ったら、向こうから「あんたの言うとおりにする」とあっさり言ったとのことで(この時も私は立ち会っていません)、今に至ります。冷戦中、夫は「子供を向こうの家に遊びにいかせなくていい!」と何度も言ってきました。怒ってたんですね。甘い顔を見せるなと。「あの母親のことだから強気でいるぞ」とも言ってたけど、まぁ私は向こうから折れるだろうなぁとは思ってました。だってこの夫を育てた親です、夫の決断を覆せるとは思っていないだろうと。案の定向こうが折れた形になり、元鞘に戻りました。

 ところで、夫は「マザコン」という言葉からすこし遠い人みたいです。

 世の中の男性は往々にして、なんだかんだ口ではいいつつ母親のことが好きなのだろうなぁという先入観があったのですが、夫はどうも義母のことを煙たがってるみたい。結婚して暫くは強めのツンデレかと思っていたのですが、どうも本気みたい。良かったのかなんなのか……。二世帯を避けた理由も「俺が一緒に母親と住みたくないし、あんた(私のことね)は絶対俺の母親と気が合わない!」って言うんですよ。自分が煙たがってるのを人をダシに使うなですよ。

 そんなわけで、これだけの話を聞いたら、まぁ恵まれているほうなのかなぁとも思います。何しろ土地だけはすでにあるんだから。しかももう土地の分のローン無いし。もともと家が建っていた土地だから建て直す形になるわけですし。あ、義実家の隣と先述しましたが、道を挟んで隣です。公道ですが狭いので、土地ギリギリに家を建てることができずセットバック分が必要なのですが、真隣でないです。むしろ北側に隣接している家がある。あと、立てる土地は義母が結構植物を植えているのですが、それ引っこ抜くのが少し気が重い……。いろんな理由で。

 余談ですが、建築予定の土地は合併浄化槽で、下水道引き込みだそうです。そのあたりって前の、建っていた家のものを使えるわけじゃないんですかねぇ。県道に南接道なのですが、以前はその県道は国道だったとのことで、もし国道に下水道引き込みだったら県道に引き込みより大変だったみたい。あと、義実家の裏に家があって、その家は義実家と下水道を共用するような形に引き込んでいるんだって。夫が、うちもそのようにできないかと聞いたら、市のほうでできないって決まってるとのこと。基本は一軒につき1下水道だそうで、まあトラブったら一網打尽だもんなぁ。逆流とか水道管破裂なんてことになったらさ。

 子供を介して他のママ(ママ友と呼べるほど仲良くはない)と話をするわけですが、何人かに、義実家の隣に家を建てる、引っ越す、という話をすると「えーすごーい、私だったらできなーい」とライトに言われて、聞いた時点ではまぁそうだよねぇなんて聞き流してきたけど、よくよく考えてみたら結構失礼なこと言われたなぁと思った。世の中には義両親と二世帯だっているし、ガチ同居だって普通にいる、というかせざるを得ないんだぜ。「私だったらできなーい」じゃねーよ……。